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2017年5月

2017年5月20日 (土)

読みました(ノンフィクション) ~ GRIT

以前読んで興味深かった本"How Children Succeed"に名前が出てきたAngela Duckworth氏が初めて出した本で、書店で日本語訳が売り出されていて、とても気になっていたのですが、やっと読むことができました。

本書では、表題でもある"Grit"とは一体何か、なぜ"Grit"が大事なのか、どのようにしたら"Grit"が育つのかについて、丁寧に分かり易く説明しています。著者が学者と言うこともあり、調査・実験データが豊富に取り上げられていて、とても興味深い本になっています。

自分なりに、要点をまとめてみると…

・人生において何を成し遂げられるかは、"talent(生まれ持っての才能)"にも影響されるが、それ以上に、その人に"Grit"があるかどうかに大きく影響されることが、様々な調査結果から分かってきた。

・"Grit"とは、長期的な目標を達成する為に、熱意を持って、粘り強く努力し続ける力のことである(passion and perseverance)。

・理解の為にあえて単純化すると、 「talent(生まれ持っての才能)×effort(努力)=skill(技量)/skill(技量)×effort(努力)=achievement(成果)」ということであり、talentよりもeffortの影響の方が大きいことが分かると思う。

・"Grit"の程度は、人によって固定された(変わらない)ものではなく、育てることができる。

・"Grit"を沢山持っている人は、①interest(興味)、②capacity to practice(練習できる力)、③purpose(他者への貢献という目的)、④hope(逆境から立ち直れる力)の4つを持っているので、"Grit"を育てるには、その4つの側面を育てるようにすると良い。

・interest(興味)を育てる、つまり興味を深めていく為には、物事の微妙なニュアンスを理解できる、楽しめるようになる必要がある。

・capacity to practice(練習できる力)を育てる為には、漫然と練習するのではなく、自分のできていない点(苦手な点)を把握し、その点を改善する為に集中して繰り返し練習し、少しずつ理想に近づけていく、ということを意識する必要がある。更に、そのような練習(deliberate practice)を習慣(habit)にすることが大切である。

・purpose(他者への貢献という目的)を育てる為には、日々の行動について、どうしたらより他者に貢献できるようになるのか考えてみることが大切である。ロール・モデルになる人を見つけて参考にするのも良い。

・hope(逆境から立ち直れる力)を身につける為には、能力は育てることができる(固定されたものではない)という意識を持つこと、前向き、楽天的な思考を持つよう努めることが大切である。そして、必要なときには、他の人に助け・助言を求めることも大事である。

・子供が"Grit"を身につける為には、高いハードルを設定しながらも、子供に寄り添う(必要に応じて手助けする)ような子育てが必要である。どちらか片方だけではうまくいかない。

・子供が"Grit"を身につける為には、課外活動(extracurricular activities)に参加させるのが有効である。その際は、子供本人が参加する課外活動を決めること、一度決めたら一定期間(数年間)は頑張って続けることが大切である。

・"Grit"を育てる為には、"Grit"の文化を持った組織を見つけて参加するのも有効である。

個人的には、本書を読んで「楽器・英語の練習・学習方法をもうちょっと工夫しよう」「練習・学習を毎日の習慣にしよう」と改めて思いました。あと、「あの人には生まれつき才能があるから…」と羨ましがる癖も、止めようと思いました。

理論的にすっきりしない箇所もありましたが、ここ数年話題になっている"Grit"について分かり易く書かれており、非常に興味深く読むことができました。

洋書としては、文章や単語もそれほど難しくなく、具体例も豊富で、比較的読み易かったです。教育に携わる人にだけではなく、より充実した人生を送りたいと思っている人にもお勧めできる本だと思いました。

ご参考までに、日本語訳はこちら…

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