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2017年2月

2017年2月 4日 (土)

読みました(ノンフィクション) ~ Better Than Before

以前、紀伊國屋の洋書バーゲンで見つけて購入したのですが、やっと読むことができました。

この本は、「それぞれが幸せに暮らす為には、良い習慣を身に付ける、つまり、意識しなくても(自分にとって)好ましい行動が取れるようにすることが大事である。では、よい習慣を身に付けるためにはどうしたら良いか?」について考察している本だと思います。

著者の家族、親戚、友人の例や、著者のブログに書き込んだ人達の例などが沢山出てくるので、とても読みやすく、理解しやすく、親しみやすい本になっていると思います。実験・調査に基づくデータ・統計等が殆ど出てこないので、個人的には少し物足りなく感じましたが、著者はあえてそうしているような気がします。(人は、データ・統計等よりも、ある一人の物語の方に心を動かされますので…)

読み易さとしては、難しい単語もあまり出てこなく、文章もとても読み易いと思います。

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良い習慣を身に付ける為には、まずは自分を知る必要がある、ということで、第一章は「SELF - KNOWLEDGE」となっております。ポイントとしては…

・他人からの期待、自分自身からの期待にどう反応するかにより、人は凡そ、次の4つのタイプ(The Four Tendencies)に分類できる。

 Upholders "What's on the schedule and the to-do list for today?"

 →「やるべきことリスト」を作り、線で消していくのが好き。このタイプは以外と少ない。

 Questioners "What needs to get done today, and why?"

 →自分が納得した上でないと、実行したくない。このタイプは多い。

 Obligers "What must I do today?"

 →他の人から期待されていることは、よく実行できる。このタイプも多い。

 Rebels "What do I want to do today?"

 →その時々で、自分のしたいこをする。このタイプは少数派。

・自分の性格、特質(朝型?/倹約家?/シンプルがいい?/新しもの好き?/等々)(Distinctions)を理解した上で、それらにあった習慣を身に付ける必要がある。単に、他の人の習慣を真似ただけでは、うまくいかない。

次に、第二章「PILLARS OF HABITS」で、習慣を身に付ける際に最も重要となる、4つの戦略について考察しています。

・習慣を変える為には、まず、正確な現状把握(Monitoring)が大事である。(毎日、歩数計を使うとか、ピアノの練習時間を記録するとか…)

・他の習慣の基礎(Foundation)となる習慣として、①sleep(十分な睡眠)、②move(適度な運動)、③eat and drink right(健康的な食事)、④unclutter(身の回り整理)の4つが挙げられる。まずは、これらの習慣を改善するのが効果的である。

・好ましい習慣をバランス良く身につける為には、場当たり的では難しく、具体的に計画を立てること(Scheduling)が大事である。(仕事、家庭、趣味、健康等のバランスをどのようにとるか、予め具体的に落とし込む…)

・良い習慣を身につける為には、他の人に対して責任があること(Accountability)も大きな助けになる。(適度に監視の目が光っていた方が…)

続いて、習慣も初めが肝心ということで、第三章は「THE BEST TIME TO BEGIN」となっています。

・ある習慣を新たに始める(First Steps)際には、「(来年、来月、来週ではなく)今」「小さく」始めると、うまくいくことが多い。また、一旦止めてしまうと、再開するのは新たに始めるよりも大変なので、(形だけでも)継続することが大事。

・引越し、転勤、結婚、子供の誕生等々、新たなスタート(Clean Slate)は良い習慣を始めるチャンスであると共に、これまでの良い習慣が途絶えてしまう危険性もある。そいういう意味でも、正確な現状把握(Monitoring)を続けていくことは大事…

・習慣は徐々に形成されていくものだが、一方で、特別な本との出会い、一人旅、中年の危機等々、ある出来事を切っ掛けに新たな考え、信念が浮かんできて(Lightning Bolt)、突然、習慣が変わってしまうこともある。

そして、第四章「DESIRE, EASE, AND EXCUSES」では、習慣を続けていく為の戦略(コツ)をいろいろと紹介しています。

・人によっては、ある好ましくない習慣を(適度な量に)制限する(Moderating)よりも、一切止めてしまう(Abstaining)方が楽な場合がある。一切止めることに決めたら、今日はやろうかどうしようかと迷う必要がなくなるので、楽になる。

・よい習慣を身につける為には、その習慣をし易い環境(Convenience)を作ることが重要。(楽器の練習だったら、いつでもすぐに弾けるよう、楽器をケースにしまわず外に出しておく…レッスン料であれば、一回毎ではなく、月謝や年会費で払ってしまう…)

・悪い習慣を止める為には、その習慣をし難い環境(Inconvenience)を作るのが効果的。(スナック菓子を、目に付きにくい所にしまう、開けにくい容器にしまう…)

・どんな習慣でも、時には破りたくなることもあるから、予め対策(Safeguards)を立てておくとよい。(「疲れて楽器を練習したくない時でも、ロングトーンだけはやる」と予め決めておくとか…)

・どんな習慣でも、何かと理由をつけて休みたくなるものだから、思いつきがちな逃げ道(Loophole)を予め知っておくとよい。(「今週は頑張ったから…」「今日は忙しいから…」「明日から頑張るから…」「旅行中だから…」いろいろあるなぁ…)

・集中力が切れたり、他の(好ましくない)事に気がとられたりして、習慣がうまく続けられない時は、ちょっとした身体的活動を伴う気晴らしをしてみるとよい。(スナック菓子が食べたくなったり、ソーシャルメディアを見たくなった時には、ちょっと柔軟体操でもしてみるか…)

・習慣を身につける為に、「ご褒美(Reward)」がよく使われるが、逆に習慣が身に付くのを阻害している場合が多い。習慣は、それ自体に意義を見出せないと長続きしないが、「ご褒美」がそれを妨げてしまう。但し、習慣自体を強化する「ご褒美」はO.K.

・習慣を身につける為に「ご褒美(Reward)」を使うのはうまくないが、ちょっとした「楽しみ(Treats)」を使うのは効果的。但し、「食べ物」「買い物」「テレビ」は危険。(途中で、お茶を飲んだり、好きなカタログを見たり、好きな楽器を少しいじってみたり…)

・なかなか身につかない習慣は、好きな習慣と一組にして(一緒に)やるとうまくいくことがある(Pairing)。(好きな音楽を聴きながらウォーキングや体操をする…)

最終章「UNQUE, JUST LIKE EVERYONE ELSE」では、習慣をより根付かせる為に、より深く自分自身を理解することについて、考察しています。

・習慣を続ける為には、習慣の(自分にとっての)価値(意義)を明確にし(clarity of values)、行動計画も明確にする(clarity of action)とよい。

・自分の本性・個性(Identity)に合った習慣は身につきやすいし、合わない習慣は身につきにくい。(自分のアイデンティティを把握するのが、意外と難しいですが…)

・他人(Other People)の習慣を変えることはできないが、自分が習慣を変えることにより身近な人の習慣が変わるかもしれないし、逆に、身近な人の習慣の変化を切っ掛けに自分が変わるかもしれない。

最後の結論では、次のようなことを述べて、締めくくっています。

・一人一人が、自分に合った、長い目で見て幸せになれる習慣を少しずつ身につけられるといい。いわゆる「Before and After」(急激な変化)ではなく、「Better than Before」(着実な改善)を目指せばいい。

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「好ましい習慣を身に付ける効果的な方法は、人によって異なる」ということを前提にした上で、好ましい習慣を身に付けるヒントが沢山載っており、幅広い方に参考になる本だと思います。私にとっても、いろいろと気づきがあり、いくつか習慣を変えることにもなりました。

日々の暮らしに組み込まれているにも拘わらず、普段あまり意識することのない「習慣」について、読みやい英語で分かり易く考察している本であり、読む価値は十分にあると思います。お勧めです。

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