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2016年9月

2016年9月24日 (土)

読みました(洋書/ノンフィクション) ~ Angela's Ashes

アイルランドを舞台にしていること、1996年に出版された原作がピューリッツアー賞等を受賞していることから興味を持ち、10年以上前に映画(吹き替え版)を観ました。その時は、正直それほど面白いとは思いませんでした。

先日、紀伊國屋の洋書バーゲンで原作を見つけたので、改めて読んでみました。

単語も文体も私には難しく、最初の十数頁で挫折しそうになったのですが、なんとか頑張って読み進めていくと、文体にも慣れてきて、数十頁読んだくらいから、非常に面白くなってきました。

主に、第二次世界大戦頃のアイルランドのリムリック(Limerick)を舞台にした作品で、著者(Frank McCourt)が自分の子供時代から青年時代、アメリカへ旅立つまでを描いた回想録です。

貧しさのせいで妹や弟二人を失い、アル中の父(Malachy)は僅かな賃金も失業手当もすべてギネスの飲み代に使い果たしてしまい、食べる物も殆どなく、靴も服もズボンもボロボロで、母(Angela)もすっかり疲れ果ててしまい、もう本当にどうしようもない極貧の(惨めな)状況なのですが、それでもFrankは、逞しく、したたかに、そして(ある意味)真面目に生きていきます。

そんな貧しいリムリックでの生活が、Frankの目を通して描かれます。Frankの子供時代、青年時代の思考がユーモアがあって面白く、とても笑ってはいられないようなひどい状況なのですが、読みながら思わず笑わずにはいられませんでした。また、当時はカトリック教会の影響力が大きく、Frankの思考にも大きな影響を与えているのですが、それも非常に興味深かった(面白かった)です。

個人的には、アイルランドの伝統音楽をやっているので、アイルランドのダンスの話が出てきたのも興味深かったです。

映画を観ていたので、結末はなんとなく覚えていたのですが、それでも、最後まで面白く楽しく読むことができました。ペーパーバックで400頁以上ありましたが、(読み始め以外は)長いのも苦にならず、久しぶりに読み終えるのがもったいないと思えた作品でした。お勧めです!

It's lovely to know the world can't interfere with the inside of your head.

You might be poor, your shoes might be broken, but your mind is a palace.

(本文中より…)

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