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2016年2月

2016年2月28日 (日)

読みました(洋書/ノンフィクション、児童書) ~ The Boy Who Harnessed the Wind

数年前に本屋さんで見かけて「読もうかなぁ…」と思っていたのですが、何となく読まないままだった本です。最近、別の本屋さんで見かけて買ってみたのですが、帰宅してよく見てみたら"Young Readers Edition"でした。「まぁ、いいか…」 と思ってそのまま読んでみたら、自分のレベルに丁度合っていました…

著者(William Kamkwamba)が、子供時代から現在(2014年)に至るまでを振り返って書いた自伝的な本です。 Williamは、1987年に、人々が魔術を信じているような、電気も通っていない、アフリカの貧しい農村で生まれました。Williamは、ラジオを分解して仕組みを調べたりするような、好奇心旺盛な少年でしたが、2001年の飢饉を切っ掛けに学費が払えなくなり、他の多くの貧しい子供達と同様に、学校に行くことができなくなります。Williamはとても落ち込むのですが、近くの図書館で借りた科学の本を読みながら、家族と自分の為に、電気を起こす風車(風力発電装置)を作ろうと頑張ります。

風車を作るといっても、部品を買うお金は無く、スクラップ置き場やゴミ捨て場から部品になりそうなものを探して、それを工夫して加工し、少しずつ風車を作り上げていきます。近所の人達から変な目で見られても、信念を持って頑張り抜き、ついには風車を完成させ、家の中を電球で照らすことに成功します。風車が出来てからも、現状に満足することなく、スイッチ、ブレーカー、携帯電話の充電器等々、様々なものを創意工夫によって作っていきます。

そして、2006年、Williamの風車が世界に広く知られることなり、それと同時にWilliamの世界も、故郷から海外へと急速に広がっていきます。マスコミの取材を受けたり、TEDの舞台に立ったりした後には、新たな学校生活、新たな挑戦が始まり、それは今もなお続いているようです。

食べていくのがやっとで、着る物も殆どなく、学校に行くことも出来ない困難な状況にも拘わらず、自分の考えを信じて、風力発電装置を完成させたWilliamの頑張り、粘り強さ、向上心には、ただただ感心いたしました。通勤電車の中で読みながら、「着る物にも、食べる物にも、住む所にも全く困らないような恵まれた環境にいるのだから、もうちょっと頑張ろう!」と、何だか元気をもらうことが出来ました。

また、Williamと友人のGilbertや従兄弟のGeoffreyとの交流も、心温まるものがあり、読んでいて楽しかったです。読後感の爽やかな、お勧めできる本だと思います。

(なかなか良かったので、本好きの子供にも読んでもらおうと、邦訳版も注文してみました。まだ、ちょっと難しいかなぁ…)

2016年2月11日 (木)

読みました(洋書/読み聞かせ用絵本) ~ Gorilla

依然ブログでご紹介した"My Mum"や"Bear Hunt"の作者、Anthony Brownの作品です。

読み聞かせ用絵本を選ぶ際にお世話になっている、「洋書屋」の八津谷さんの記事を読んで、良さそうだったので古本で購入してみました。

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主人公の女の子Hannah(小学生ぐらいでしょうか…)は、お父さんと二人暮らし。ゴリラが大好きで、ゴリラの本を読んだり、ゴリラの番組を見たり、ゴリラの絵を描いたり…でも、本物のゴリラを見たことはありませんでした。

お父さんは朝から晩まで仕事で忙しく、週末はぐったりしていて、Hannahと一緒に遊ぶことは殆どありませんでした。

誕生日の前の晩、誕生日プレゼントのゴリラのぬいぐるみが、どんどんどんどん大きくなって、本物のゴリラになって、Hannahにこう言いました…

"I just wondered if you'd like to go to the zoo."

"I'd love to,"

(続きは読んでからのお楽しみ…)

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心に染みる、とても味わい深い話なのですが、それ以上に、細かい所まで丁寧に描かれた絵が素晴らしいです。Hannahの悲しさ・嬉しさ、ゴリラの優しさ、お父さんの疲れた感じ、そういったものが、本当に巧みに表現されていると思いました。

背景もとても丁寧に描かれており、また、所々にユーモアが散りばめられているので、子供たちも飽きずに聞いてくれます。

Anthony Brownの"My mum"や"Bear Hunt"といったユーモア溢れる作品も好きですが、こういった作品もいいですね。

読み聞かせの面では、文章が少し長くなるので、所々日本語で説明しながらにはなってしまいますが、それでも、思ったよりは読み聞かせしやすかったです。

機会がありましたら、ぜひ手にとってみて下さい!

最後に、YouTubeにあった音読をご紹介いたします。

2016年2月 7日 (日)

読みました(洋書/ビジネス) ~ The 7 Habits of Highly Effective People

20年くらい前に「7つの習慣」というタイトルで翻訳出版され話題になったビジネス書です。渡辺由佳里さんの「洋書ベスト500」にも掲載されており、タイム誌が選ぶ「最も影響力のあるビジネス書」の一冊とのことです。原著は25年以上前の出版になりますので、今更な気もしたのですが、古本を見つけたので読んでみました。

良い人間関係を築いたり、豊かな人生を過ごす為には、小手先だけの(表層的な)テクニックを実践するだけでは効果は長続きしない。自分が本当に大事にしている原則・信条を見つめ直し、それに基づいて次の7つの習慣を実践していく必要がある、といった主張をしている本だと思います。

その7つの習慣とは…

<Private Victory / Independence>
1 Be Proactive - Principles of Personal Vision
2 Begin with the End in Mind - Principles of Personal Leadership
3 Put First Things First - Principles of Personal Management

<Public Victory / Interdependence>
4 Think Win/Win - Principles of Interpersonal Leadership
5 Seek First to Understand, Then to Be Understood - Principles of Empathetic Communication
6 Synergize - Principles of Creative Cooperation

<Renewal>
7 Sharpen the Saw - Principles of Balanced Self-Renewal

最初の3つ(1-3)は、個人の習慣(心がけ)について。次の3つ(4-6)は、対人関係における習慣(心がけ)について。最後の1つ(7)は、他の6つの習慣(1-6)の見直し・更なる向上について。

留意点としては、対人関係における習慣(4-6)を実践する為には、ある程度個人の習慣(1-3)が出来ていないと、なかなかうまくいかないとのこと。(Private Victory precedes Public Victory.)

以下、それぞれ習慣について、自分なりの解釈を簡潔に書いてみたいと思います。

1 Be Proactive

外部からの刺激(stimulus)に対しては、感情的・衝動的・条件的に反応(response)しがちである。「外部からの刺激(stimulus)」と「自分の反応(response)」の間には隙間があり、その隙間で創造力・良心・意志等を働かせて、自分の反応をコントロール(選択)できるようになることが大切である。

また、世の中には、自分の行動だけではどうにもならない(変えられない)ことが多いが、自分が影響を与えられる部分(circle of influence)は必ずあるので、その部分に対して積極的に働きかけ、その影響を与えられるを部分を少しでも広げていくことが大事である。

何か失敗をした時、それを嘆いたり、それに腹を立てたりするのではなく、失敗を認め、修正し、そこから学ぶのがproactiveな姿勢であろう。

2 Begin with the End in Mind

人生の終わりに(自分の葬式の時に)、家族・友人・同僚等からどのような人だったと言われたいか、まずはじっくり考えてみよう。そして、それを念頭におき、自分が本当に大事にしている原則・信条を見つめ直し、それに基づいて日々行動するようにしてみよう。自分の原則・信条をはっきり認識していないと、日々忙しく努力しても、間違った方向へ進んでいってしまう。

家庭・職場・友人関係等において、自分の本当になりたい姿、本当にしたい事を、自分の憲法(personal mission statement, personal constitution)として書き記してみよう。書くことで、それらが明確になる。

3 Put First Things First

「至急」かつ「大事」なことは、誰でもまず最初にやると思うが、「大事」ではあるが「至急ではない」ことは、先延ばししがちである。後者を実践することは、将来の生産能力(production capability)を向上させることにつながるし、ひいては前者の事態(緊急事態)を減らすことにもつながるので、長期的な視点から、後者について日々実践する時間を意識的に設けることが大事である。

その為には、「至急」ではあるが「大事ではない」ことを、他の人に任せたり、(笑顔で)断ったりすることも必要である。

4 Think Win/Win

我々は、小さい頃から他の人と比較され続けているので、「勝つか負けるか(Win/Lose・Lose/Win)」という考え方が身についてしまっている。しかしながら実際には、Win/Winという考え方に基づき、お互いの意見を持ち寄り、双方にとってメリットのある方策を見出すことも可能なのである。

その為には、相手の意見・気持ちをよく理解すること、勇気を持って自分の意見・気持ちを相手に伝えること、その両方が必要である。

Win/Lose・Lose/Winな関係は長続きしないが、Win/Winな関係であれば双方にとってメリットがあるので、長続きする。また、Win/Winな関係になれないのであれば、身を引く(関係を止める)という選択肢も考えるべきである。

5 Seek First to Understand, Then to Be Understood

人から相談を受けたり、人が意見を述べたりすると、その話をしっかり聞かないうちに(理解しないうちに)、自分の経験・信条等に基づいて性急にアドバイス、反論等をしてしまうのは、よくあることである。また、相手が異なる意見である時には、「いくら言っても分からない奴だなぁ…」と思ってしまいがちである。

そんな時は、先ずは自分の意見は横に置いておいて、相手の意見・気持ちに辛抱強く耳を傾け、「心から」理解するように努めてみよう。そうすることにより初めて、適切なアドバイスや意見交換ができるようになるのである。

また、そうすることにより、時間はかかるかもしれないが、相手が「理解してもらえた!」と感じて心を開くようになり、こちらの意見にも耳を傾けるようになるのである。どちらかが先に理解を示さなければ、より良い関係は築けない…

6 Synergize

お互いに信頼関係があれば、協同して新たな解決策を模索しているうちに、一人(片方)だけでは思いつかなかったような、何倍も素晴らしいアイデアが生まれることが多い。一方、お互いが疑心暗鬼の状況では、そのようなことは望めない。

一個人の認識には限界があり、どうしても偏った見方になってしまうので、他の人から異なった意見を聞くことが大事なのである。

7 Sharpen the Saw

上記の6つの習慣について、自分が大事にしている原則・信条に則しているか、継続的に(終わることなく)見直していく必要がある。

その為には、健康的な食事、適度な運動をし(①physical)、自分が本当に大事にしていることを再確認し(②spiritual)、本を読み、自分の考えを書き記し、学び(③mental)、対人関係において上記4~6の習慣が実践できているか再確認する(④social/emotional)必要がある。その際には、上記4つの側面(①~④)について、偏らず、バランスよく実践していくことが大切である。

上記の6つの習慣はお互いに密接に関係しているので、1つの習慣がより良くなることにより、他の習慣にも好影響を与えるのである。

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読む前までは、失礼ながら「ハウツー本かなぁ…」なんて漠然と思っていたのですが、上記のとおり、もっともっと奥の深い本でした。具体例を沢山挙げ、分かり易い言葉で書かれており、日々の生活で実践しやすくなっていると思います。一読の価値が十分ある本だと思います。

会社でも家庭でも、それ以外でも、上記の7つの習慣を意識して、日々生活していきたいと思いました。

最後に、今更な感じはありますが、邦訳を紹介しておきます…

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