ブログの紹介

ご訪問、ありがとうございます! このブログでは、アイルランド音楽(アイリッシュ・フルート&コンサーティーナ)のことや、訪れた旅行先のことを中心に、思いつくままに記事を書いております。

洋書(ビジネス書、ノンフィクション、絵本等)の感想も書いておりましたが、だいぶ記事が溜まってきましたので、別のブログとして独立させました。こちらも、よろしければご覧下さい。

 ⇒ 「洋書雑読記」 http://irish.cocolog-nifty.com/english_book/

アイルランド音楽の曲については、セッションでの録音や自分の録音を別のブログ(英語)に載せておりますので、曲を探す際にでも使っていただければ幸いです。

 ⇒ 「Irish Flute and Anglo Concertina」 http://irish.cocolog-nifty.com/flute_concertina/

********************************************************************

<ご参考>

アングロ・コンサーティーナのメーカーについての記事はこちら…

 ⇒ http://irish.cocolog-nifty.com/blog/2015/05/post-5cf2.html

アイリッシュ・フルートのメーカーについての記事はこちら…

 ⇒ http://irish.cocolog-nifty.com/blog/2015/05/post-3e08.html

プラスチック(デルリン等)製のフルートのメーカーについての記事はこちら…

 ⇒ http://irish.cocolog-nifty.com/blog/2015/07/post-ad3d.html

読みました(ノンフィクション) ~ 「<刑務所>で盲導犬を育てる」

Amazonへのリンク

 

勤務先の広報部門が紹介していたので、早速読んでみました。「島根あさひ社会復帰促進センター」での「盲導犬パピー育成プログラム」について書かれております。

 

このプログラムでは、センター(刑務所)内で、訓練生(初犯の受刑者)が、点字点訳の実習と併せて、盲導犬候補の子犬たちを生後2ヶ月から10ヶ月間預かって、将来盲導犬になれるように育てることになります。本書では、訓練生の方々が、子犬との関わりを通じて少しずつ心を開き、自分(自信)を取り戻していく過程が、優しい言葉で描かれております。

 

「受刑者」という言葉からは、どうしても「怖い」というイメージが先行してしまいがちですが、実際には多くの方々が、止むを得ないような事情、同情すべき事情から罪を犯してしまったり、ちょっとした切っ掛けから歯車が狂って罪を犯してしまったりしており、実はとても真面目であったり、優しい心の持ち主だったりするようです。そうであるが故に、自分が罪を犯してしまったことで、激しい自己嫌悪に陥ったり、諦めの感情を抱いてしまったりするようです。

 

そのような人たちとって、このプログラムを通して子犬を世話すること、そして子犬の世話を通じて他の人たちと関わりを持つことが、再び前向きに人生を踏み出す、更生する(生き直す)ための大きな切っ掛けになっているようです。

 

一方で、刑務所の外にも目を向けてみますと、自己嫌悪に陥っていたり、諦めの気持ちを抱いていたりする人は沢山いるかと思います。そう考えると、このような取り組み(プログラム)は、刑務所の外(普通の社会)にも必要なのではないのだろうか…とも思いました。もしかしたら、会社にも…。

 

「岩波ジュニア新書」ということもあり、とても読みやすく、大人でしたら半日くらいで読み終わるかと思います。ノンフィクションとして、純粋に感動しましたし、「自分もいろいろ頑張らないとなぁ…」と励まされもしました。可愛らしい犬の写真も沢山載っていますので、ぜひ多くの人に読んでもらえたらなぁ…と思いました。

 

また著者は、「これらの人びと(本プログラムを修了した訓練生)の人生の物語については、いずれ別の本にまとめたいと思っています。」とも書いておりますので、楽しみに待っていたいと思います。

 

そして最後に、このような取り組みに勤務先が関与しているのは、やはり少し誇らしく思いました(自分は何にもしていませんが…)。

読みました(法律) ~ 「実務 英文契約書 文例集」

Amazonへのリンク

 

英文契約書に関する本で、私が一番初めに購入したものです。

 

 

本書には、英文契約書の文例が20種類載っており、条文ごとに「和訳」と簡潔な「解説」が記載されています。20文例の内容・種類は次のとおりです。

 

1 レター・オブ・インテント(予備的合意書)

 

2 秘密保持契約書

 

3 売買取引基本契約書

 

4 注文書、注文請書

 

5 製品売買契約書

 

6 長期販売契約書

 

7 販売店契約書

 

8 販売代理店契約書

 

9 サービス契約書

 

10 コンサルティング契約書

 

11 労働契約書

 

12 共同研究開発契約書

 

13 技術ライセンス契約書

 

14 合弁契約書

 

15 株式引受契約書

 

16 株式譲渡契約書

 

17 担保付金銭消費貸借契約書

 

18 催告書

 

19 変更合意書

 

20 解約合意書

 

例文が沢山ありますので、一つ一つ読んでいくうちに、英文契約書独特の言い回しにも慣れてくると思います。私にとっては、各種英文契約書の構成を大まかに把握するのに役立ちました。

 

本書は文例集であり、英文契約書でよく出てくる用語等の説明は殆どありませんので、英文契約書の基礎が解説されている他の本(「英文契約書作成のキーポイント」など)を読んでから(又は読みながら)本書を読むと、より効率的な学習ができると思います。

 

 

 

 

掲載されている例文は、あくまで一つの例(参考例)であり、他の書き方もあるということを理解しながら読めば、とても参考になる本だと思います。

読みました(法律) ~ 「英文契約書作成のキーポイント」

Amazonへのリンク

 

英文契約書に関する本の定番ということなので、本屋でページをめくってみたところ、「here-とthere-」の説明がとても分かりやすかったので、購入して読んでみました。

 

本書は、特に、英文契約書で用いられる語句の説明(主に3章「契約書の英語」と7章「契約書に多用される語句」)が丁寧で分かりやすく、とても役立ちました。例えば、先ほど挙げた「here-とthere-(hereafter、thereof等)」や「where-(whereof等)」という用語は、今まで本を見たり、インターネットで調べたりしてみても今一つ理解できなかったのですが、本書の解説を読んで理解することができました。また、「consideration」「execute」「damages」等については、通常の意味とは異なる、英文契約書上の独特の意味が丁寧・簡潔に説明されており、英文契約書初心者の私にとっては非常に為になりました。

 

その他、8章「数字、日付、期間など数に関する表現」、9章「定義の作り方」、14章「契約書の体裁」等、英文契約書作成における留意点が、細かいところまで丁寧に説明されていて、「なるほど…」と思う箇所が沢山ありました。いつも細かな所まで気になってしまう私にとっては、非常に有り難かったです。

 

あえて欠点を挙げるとすれば、解説等の一覧性が高くないので、ざっと読んで大まかに全体を理解する、ということが難しいように感じました。特に、12章「契約書の構成法」を読んでいる時にそう思いました。そういう意味では、一つ一つじっくり読んでいく必要がある法律書だと思います。

 

また、掲載されている例文が、私にとっては多少難しく感じました。(建設工事に関連する契約からの例文が意外に沢山あって、建設会社勤務の私にとっては嬉しかったのですが…)

 

本書を読んだ後に、「英文契約書の文例集」等を読むと、理解につまずくことなく効率的に学習ができるかなぁ…と思いました。お勧めできる法律書だと思います。

読みました(法律) ~ 「ハンドブック アメリカ・ビジネス法」

Amazonへのリンク

 

外国法を学ぶなら、まずは英米法を押さえねばと思い、コンパクトにまとまっていそうなこの本を読んでみました。

 

契約法、担保取引法、破産法、雇用関係法、反トラスト法、不法行為法、知的財産法などなど、米国法の主要分野について、19の章にわたってコンパクトに解説されております。

 

本の帯の謳い文句のとおり、「機中でも約4時間できっちり押さえられる」というのは、米国法初心者の私にはちょっと無理だと思いましたが、思っていたよりも早く(一週間程度で)読み終えることができました。

 

また、すべての章が統一した流れ、具体的には…

 

POINTS → KEY LEGAL TERMS → Basic Rules(ここが主要部分になります) → Practical Advice → Review Questions

 

という流れ(順番)で記載されているので、どの章も読みやすかったです。

 

全体としては、比較的読みやすい法律書だと思いますし、米国法の全体像も何となく掴めると思いますので、私のような外国法の初学者にはお勧めできる本だと思います。

読みました(法律) ~ 「国際取引法と契約実務」

Amazonへのリンク

 

日経新聞の法務面を読んでも国際的な話が多いし、少しは「外国法」や「英文契約書」が理解できるようになりたいなぁ…ということで、今さら感はありますが、コンパクトにまとまっていそうなこの本を読んでみました。

 

前半の第1編は「国際取引の基礎知識」となっておりますが、一般的事項については比較的あっさりとした説明になっていると思いました。一方で、「セクハラ」「知的財産」「製造物責任」「企業買収」といった分野については詳しい説明がなされております。また、最後の章では、「企業法務部」の役割についても触れています。

 

「基礎知識」ということなので、通常であれば一般論に終始してつまらなくなりそうですが、この本は、語り口が親しみやすく率直で、また、最近の情勢にも言及しており、思っていたよりも読みやすかったです。

 

後半の第2編は「国際契約の実際」ということで、「売買契約」「ライセンス契約」「共同開発契約」等について、条文の例を挙げながら、ポイントを絞って留意点を解説しております。

 

こちらは、契約類型ごとに解説の仕方が異なる(統一感がない)のが少し気になりましたが、それでも比較的読みやすかったです。但し、ポイントを絞っての解説なので、英文契約書の全体像を把握する為には、更に他の本を読む必要があると思いました。

 

全体としては、法律書にしては読みやすいので、国際取引法の全体像を眺めるには良い本だと思いました。

読みました ~ 「どうせなら、楽しく生きよう」

Amazonへのリンク

 

いつも参考にさせていただいているブログ「洋書ファンクラブ」の渡辺由佳里さんの新しい本です。当初は電子書籍のみの出版だったのですが、この度、紙媒体でも出版されることになったので、早速読んでみました。

 

 

渡辺さんご自身の過去の辛い経験と、そこから、今のように前向きに生きられるようになるまでの過程を振り返った上で、一度しかない人生をよりよく生きるために、

 

 

・努力とは楽しいものであり、そうあるべき。苦しいとしたら、どこかがまちがっている。

 

・あなたの人生なのだから、やりたいことをやってもいいよ!

 

・「楽しむこと」を自分に許そう!

 

 

と、本書を手にとった者を、力強く、優しく後押ししています。

 

 

渡辺さんは、いつもブログやTwitterで前向きな発言をされており、非常に共感することが多いのですが、過去にそのような辛い経験をされているとは思いもしませんでした。もしかしたら、そのような辛い経験からなんとか回復できたからこそ、今のような「力強い」発言ができるのかもしれませんね。

 

 

本書には、渡辺さんご自身の経験の他にも、有名な方、渡辺さんの身近な方のエピソードが散りばめられており、最後まで興味深く読むことができました。

 

また、渡辺さんは元々医療関係者であり、且つ、ものすごい量の本を分野を問わず読まれているので、本書に書かれていることを支持するような様々な医学的な(心理学上の、脳医学上の…)実験結果や調査結果をご存じのはずなのですが、本書では、あえてそのようなデータは排して、簡潔な、誰でも手に取りやすい本を創ろうとしているように感じました。

 

 

内容的にはやはり、(シェリル・サンドバーグの『リーン・イン』 のように )女性であるからこその辛い経験(家族、友人、会社等からのステレオ・タイプの押付け等)が語られている箇所が多いので、女性の方がより共感し、勇気づけられる本だと思います。

 

が、男性である私も、共感し、勇気づけられる箇所が沢山ありました。

 

例えば、

 

 

・今日、考え方や生き方を変えても、明日からいきなり楽しくなるわけでもありません。

 

・種をまいてから果実が実るまでには何年もかかる…

 

 

という箇所には、自分が性急に成果・結果を求めがちなことに気づかされ、

 

 

・目標を達成することではなく、そこに向かう過程に意義があるのであり、それこそが報酬だ。

 

 

という箇所からは、「これからは意図的に「過程」を楽しむように心がけよう」と思いました。また、

 

 

・他人を褒めるのに慣れると、自分を褒めることも簡単になる。

 

・多くの人は、成功や幸福をたったひとつのことに集中させてしまいがちです。「これさえうまくいけば」とひとつにかけてしまうので、失敗したときの打撃が大きいのです。

 

・失敗や挫折も、練習を積めばうまくなるものなのです。

 

・実際に行動してみれば、思いがけない幸運にぶつかるチャンスも増えるものです。

 

 

という箇所は、普段あまり意識できていないだけに、「なるほど、そうだなぁ…」と共感できました。そして、

 

 

・スポーツであれ、芸術であれ、仕事であれ、学問であれ、上達し、結果を出すことへの近道は「夢中になること」なのです。

 

 

ということで、「やはり、努力の「過程」を楽しめることをやっていきたいなぁ…」と改めて思いました。

 

 

最後に、本書でとりあげられている本、『NurtureShock』(邦訳『間違いだらけの子育て』)『Play』(邦訳『遊びスイッチ、オン』)はなかなか良い本ですので、本書と併せてお勧めいたします!

読みました(児童書) ~ 「いたずら いじわる とおせんぼ」宮川ひろ

Amazonへのリンク

 

娘 「これ、いい本かもしれない。小学生の気もちがよく分かっているなぁ…って思ったの。」

 

私 「そぉ~?」

 

と、いうことで読んでみました。

 

私 「いい本だね。どこの部分が、小学生の気持ちが分かっているなぁ…って思ったの?」

 

娘 「学校に行きたくないときの気もち。」

 

私 「そうなんだぁ。どんな時に行きたくなくなるの?」

 

娘 「つかれているときとか…」

 

私 「他には?」

 

娘 「あそびたいときとか…」

 

私 「お父さんも、時々、会社行きたくない時あるなぁ…」

 

娘 「そうなんだ。」

 

私 「先生も、学校に行きたくない時、あるんじゃないかなぁ…絶対言わないと思うけど…」

 

   「○○ちゃんは、学校に行きたくない時、『とおせんぼ』は現れるの?」

 

娘 「『とおせんぼ』はないかな。そこまではないかな。」

 

ということで、20年以上前の児童書(小学1~2年むき)ですが、なかなか良い本でした。

 

ポプラ社の紹介ページ

読みました ~ 「洋書ベスト500」

Amazonへのリンク

 

この本は「英語の洋書を読んでいる人と、これから読もうと思う人が、「自分に合ったおもしろい本」を探すためのブックガイド」とのことで、500冊もの洋書が紹介されています。

 

この本で良いと思ったのは、

 

・「幅広いジャンル」の良い本が紹介されている。
・「新旧両方」の良い本が紹介されている。
・「ベストセラーではない」「翻訳されていない」良い本が紹介されている。
・「難易度」が記載されている。
・「翻訳版の題名」が記載されている。
・「丁寧」かつ「簡潔」に、あらすじと書評が記載されている。

 

といった点です。個人的には、いつも著者(渡辺さん)のブログ「洋書ファンクラブ」を拝読しているので、

 

・著者のブログ「洋書ファンクラブ」で紹介されていない本が、沢山紹介されている。

 

点がとても良かったです。

 

早速一通り読みましたが、読んでみたい本が沢山見つかりました。そして、早速amazonで、

 

"How Children Succeed"
"Don't Sweat the Small Stuff ... and it's all small stuff"

 

の2冊を注文してしまいました(予算の都合で2冊まで…)。

 

私が普段よく読むジャンル(ノンフィクション、ビジネス・実用)以外のジャンル(文芸、ミステリ、ファンタジー等)にも、読んでみたい本が沢山見つかりましたので、これから読んでいきたいと思います!

 

次にどの洋書を読んだらいいか悩んでいる(迷っている)方はもちろんのこと、これから洋書を読んでみたいと思っている方にもお勧めできる良書だと思いました。

 

5、6年前(私が洋書を読み始めた頃)に、この本があったら良かったのになぁ…

読みました(エッセイ・医療・福祉) ~ 「困ってるひと」大野更紗

Amazonへのリンク

 

かみさんが購入して、先に読んでいた本です。結構話題になっているようなので、Amazonで注文した洋書がなかなか来ないこの隙に読んでみました。久し振りに、「ガツン」と喝を入れられた本でした。

 

とんでもない難病に突如おそわれ、混乱し、絶望し、そして、ものすごい困難を抱えながらも社会に立ち向かっていくようになる、その心の移り変わりに引き込まれて、一気に読むことができました。

 

この本を読んでいて思い出された本があります。

 

『あなたは私の手になれますか』 

 

著者の小山内さん は、生まれつき障がいを持っている方で、障がい者が社会で普通の生活が送れるように、長年にわたって社会制度と闘い続けている人です(元宮城県知事の浅野史郎氏の盟友でもあります)。この本を読んだ時(10年以上前ですが)にも、「ガツン」と喝を入れられた気がしました。

 

「何かを変えるためには、誰かに頼っているだけでは駄目で、最終的には、どんな困難があっても自分自身が立ち向かっていかなければならない。」という、力強いメッセージを、この二冊の本から受け取った気がします。

 

本書は、改めて自分の生き方を考えさせらる、そんな本でした。よって、私にとっては「お勧め」です。(が、Amazonの書評を読むと、どうも好き嫌いが分かれているようですね…)