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読みました(洋書/ノンフィクション) ~ SO YOU'VE BEEN PUBLICLY SHAMED

不適切な行為をしたり、不適切な発言をした人達が、ソーシャル・ネットワーキング(ツイッター、フェイスブック等)上で非難されることがよくある。時には、過剰なまでの非難を受け、こき下ろされ、辱めを受けた結果(publicly shamed)、その人が職を失って、将来が潰されてしまうこともある。

確かに本人にも非はあるが、その人の将来が潰されるまで徹底的に非難し、辱める権利が我々に本当にあるのか…

そのような思いを抱いた著者(Jon Ronson)が、ソーシャル・ネットワーキング上で辱めを受け、将来を潰されてしまった人達に話を聞くことから、話が進んでいきます。嘘の内容を書いて読者を騙していた著名なライター(第2、3章)、人種差別的なジョークを呟いたPR専門家(第4章)など、そこまで徹底した辱めを受けるべきなのか…

そして、そこから様々な方向へ、取材は発展していきます。

ソーシャル・ネットワーキング上でターゲットを徹底的に辱めるのは、集団心理(集団による狂気/group madness)のせいなのか、良いこと(正しいこと)をしたいという願望(desire to do something good)のせいなのか…(第5、6章)

辱めを受けた人が、打ちひしがれた状態から立ち直って、自分の人生を取り戻すにはどうしたらいいのか。辱めを拒否する強い意志があれば、なんとかなるのか…(第7、8、9、10章)

辱めを受けた経歴が、いつまでもネット上に残ってしまい(Googleで簡単に検索されてしまい)人生がやり直せない…諦めるしかないのか…(第11、14章)

法廷の場では、相手方を徹底的に非難し、辱めるのが常套手段になっている…(第11、12章)

暴力的犯罪を犯す人達は、子供の頃に暴力、性的虐待等の辱めを受けていることが殆どであり、その結果として自分の感情をシャット・ダウンしてしまっている。そのような人達も、周りの人達が敬意を持って接することにより、自尊心を取り戻して救われる可能性があるようだ…(第13章)

ソーシャル・ネットワーキング上で、自分達の良識から外れた人を皆で徹底的に辱めることにより、その良識に対する確信が更に強まり、異なった意見を受け入れられなくなってしまう。ネット上の世界は、保守的な世界になってしまっているのではないか…(第15章)

そして、結論(まとめ)の無いまま本書は終わります。あと、どう考えるかは、読者に委ねられているということなのでしょう…

個人的には、ソーシャル・ネットワーキング上の書き込みに、他の意見を寄せ付けない雰囲気、ちょっと異様な雰囲気を感じることがしばしばあるので、非常に興味深く読むことができました。「日本社会は同調圧力が強い」とよく言われますが、アメリカ社会でもその傾向が強まってきている、ということなのでしょうか…

また、Google検索の負の側面についての記述も、いつも便利に利用しているだけに、とても興味深かったです。

数年前に読んだJon Ronsonの「THE PSYCHOPATH TEST」と同様に、私にとっては単語が難しく、更に話があちこちに飛ぶので、読むのに少し骨が折れましたが、様々な人達に対する取材がメインで話が進んでいくので、最後まで飽きずに読むことができました。

お勧めできる本だと思います。

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