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アイリッシュ・フルートのメーカー

「コンサーティーナ」ほどではないのですが、「アイリッシュ・フルート」についても、やはり年に数回くらいお勧めのメーカー等を尋ねられますので、ちょっとまとめてみました。

「アイリッシュ・フルート」は、メーカー(製作者)の評価が奏者(プレーヤー)によって大きく異なってくるので、客観的な評価がなかなか難しいのですが、可能な範囲で自分なりにコメントを記載してみました。

従いまして、購入を検討する際は、できるだけ沢山の方(プレーヤー)に意見を聞いてみるのが良いと思います。

<個人的にお勧めのメーカー>

Grinter_flute_2 Grinter_flute_c_2 Olwell_flute_2

Michael Grinter(オーストラリア)

【ホームページ】http://www.grinterflutes.com/

【一例(写真)】http://irish.cocolog-nifty.com/flute_concertina/2011/01/irish-flute-mic.html

・現在、6キーのD管をメインで吹いています。キーレスのC管も吹いています。

・比較的上品な音色のフルートで、吹いていて実に気持ちが良いフルートです。

・作りはとても丁寧です。

・パワフルに、アグレッシブに吹きたい人にとっては、もしかすると不向きかもしれません。ボトムDを強く吹き込んだ時に音がひっくり返りやすい、と感じている方もいらっしゃいます。

・世界的に人気のあるメーカーです。

・日本で吹いている人は多いと思います。

Patrick Olwell(アメリカ)

【関連ページ】http://www.firescribble.net/flute/olwell.html

【一例(写真)】http://irish.cocolog-nifty.com/flute_concertina/2011/02/irish-flute-pat.html

・以前、キーレスのD管をメインで吹いていました。今でも、時々吹いています。

・比較的息量が必要なパワフルなフルートだと思いますが、吹きやすくもあります。

・作りは非常にしっかりしており、丁寧です。

・世界的に人気のあるメーカーです。

・キー付は、注文してから何年も待つことになると思います。

・日本で吹いている人は多いと思います。

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<特に評価の高いメーカー>

Hamilton Murray_flute_1

Chris Wilkes(イギリス)

【ホームページ】http://wilkesflutes.co.uk/Site/Welcome.html

・世界で最も人気のあるメーカーだと思います。いつか吹いてみたいです。

・キーレスでも、注文してから10年は待つ覚悟が必要だと思います。

・一度、メールで問い合わせしたことがありますが、返事がきませんでした。注文するにも、粘り強さや熱意が必要かも…

・見た目も非常に素晴らしいフルートです。

Hammy Hamilton(アイルランド)

【ホームページ】http://www.hamiltonflutes.com/Home.html

【一例(写真)】http://irish.cocolog-nifty.com/flute_concertina/2014/12/irish-flute-ham.html

・以前、キーレスのD管を持っていました。

Olwellよりも息量が必要な、非常にパワフルなフルートだと思います。

・私は、少し音程がとりにくいと感じました。

・世界的に人気のあるメーカーです。

・デルリン製フルートも作っています。

・素晴らしいフルート奏者でもあります。

・日本でも何人か吹いていると思います。

Sam Murray(アイルランド)

【一例(写真)】http://irish.cocolog-nifty.com/flute_concertina/2011/01/irish-flute-sam.html

・以前、キーレスのD管を持っていました。

・私はうまく吹きこなせませんでしたが、お譲りした方は、とてもいい音で吹いていました。

・作りは多少荒いと思います。

・私が中古で購入したものは、ボトムDの音程が低過ぎたので、修理に出しました(音孔の開け直し)。

・世界的に人気のあるメーカーです。

・「アイルランド国外」から注文した場合に、約束の納期を大幅に過ぎても、催促しても楽器が届かないことが多いようです。

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<定評のあるメーカー>

Cotter_flute_2 Copley_1 Cochran_2

Eamonn Cotter(アイルランド)

【ホームページ】http://cotterfluteworkshop.com/workshop/

【一例(写真)】http://irish.cocolog-nifty.com/flute_concertina/2011/01/post.html

・以前、6キーのD管をメインで吹いていました。

・そこそこ吹きやすいフルートだと思います。

・日本では、まだGLEN MUSICで取扱いがあるかもしれません。

・昔よりも良くなったとの評判です。

・素晴らしいフルート奏者でもあります。

・日本で吹いている人は多いと思います。

Martin Doyle(アイルランド)

【ホームページ】http://www.martindoyleflutes.com/

【一例(写真)】http://irish.cocolog-nifty.com/flute_concertina/2011/02/irish-flute-mar.html

・以前、キーレスのD管をメインで吹いていました。

・パワフルで吹きやすいフルートだと思います。

・作りも丁寧だと思います。

・日本でも何人か吹いていると思います。

George Ormiston(イギリス)

【ホームページ】http://www.ormistonflutes.co.uk/

【一例(写真)】http://irish.cocolog-nifty.com/flute_concertina/2011/02/irish-flute-orm.html

・以前、キーレスのC管を吹いていました。

・そこそこ良いフルートだと思いますが、私は少し吹きにくかったです。

Gilles Lehart(フランス)

【ホームページ】https://sites.google.com/site/jilleharteng/

・世界的に有名なメーカーです。

・日本では、ケルトの笛屋さんで取扱いがあります。

・日本で吹いている人は多いと思います。

Dave Copley(アメリカ)

【ホームページ】http://www.copleyflutes.com/

【一例(写真)】http://irish.cocolog-nifty.com/flute_concertina/2011/12/irish-flute-cop.html

・以前、キーレスのEb管(木製)とD管(デルリン製)を吹いていました。

・比較的パワフルなフルートだと思います。

・作りも丁寧だと思います。

・デルリン製フルートでも有名です。

・注文してからの待ち時間が短く、在庫している時もあります。

Peter Noy(アメリカ)

【ホームページ】http://www.noyflutes.com/index.html

・キーレスのD管を、少しだけ吹いたことがあります。

・細身の軽いフルートで、吹きやすかったと思います。

・バロック・フルート等も作っている、比較的値段の高いメーカーだと思います。

Ralph Sweet(Sweetheart)(アメリカ)

【ホームページ】http://www.sweetheartflute.com/index.html

【一例(写真)】http://irish.cocolog-nifty.com/flute_concertina/2011/02/irish-flute-swe.html

・以前、キーレスのD管を持っていました。

・上品な音色のフルートで、吹きやすいと思います。

・ヘッド・ジョイントに金属管が入ってなく、チューニング・スライドもないので、軽いです。

・日本では、まだアーリー・ミュージックで取扱いがあるかもしれません。

・日本で吹いている人は多いと思います。

Casey Burns(アメリカ)

【ホームページ】http://www.caseyburnsflutes.com/

・世界的に有名なメーカーです。

・日本では、ケルトの笛屋さんで入門モデルの「フォーク・フルート」の取扱いがあります。

Terry McGee(オーストラリア)

【ホームページ】http://www.mcgee-flutes.com/

・世界的に有名なメーカーです。

・いろいろなモデルのフルートを製作しています。

・研究熱心な方で、ホームページがとても参考になります。特にアンティーク・フルートについての情報が豊富で有用です。

Thomas Aebi(スイス)

【ホームページ】http://www.aebi-flutes.com/index.php/en/

・日本では、ケルトの笛屋さんで取扱いがあるようです。

・とても良さそうなので、一度吹いてみたいです。

John Cornia(Cochran)(アメリカ)

【ホームページ】http://macgillivray.smcgrdes.com/grdes65/summer-2011/holguin-final/#

【一例(写真)】http://irish.cocolog-nifty.com/flute_concertina/2015/01/irish-flute-coc.html

・以前、デルリン製のキーレスのD管を吹いていました。デルリン製とは思えない良い吹き心地でした。

・木製フルートも作っていますし、アンティーク・フルートの修理屋さんとしても有名です。

John Gallagher(アメリカ)

【ホームページ】http://gallagherflutes.com/

・2013年10月に楽器を持って来日されました。吹いた方の感想では、とても良い楽器とのことでした。

・一度吹いてみたいメーカーの一つです。

Seth Gallagher(アメリカ)

【ホームページ】http://www.uilleann.com/index.html

・イーリアン・パイプスのメーカーでもあります。

・評判は良いと思います。 

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<比較的最近のメーカー>

Watson_2 Francois_2 Gabriel_2

Glenn Watson(アイルランド)

【一例(写真)】http://irish.cocolog-nifty.com/flute_concertina/2012/08/irish-flute-wat.html

・現在、キーレスのEb管を吹いております。

・パワフルな楽器ではないと思いますが、比較的楽に良い音で吹けるので、私は気に入っております。

・全体的に作りは丁寧ですが、リングだけは直ぐにとれてしまいました(接着剤でつけ直しました)。

・評判は良いと思います。

Vincenzo Di Mauro(アイルランド)

【ホームページ】http://vdmflutes.free.fr/UK/AccueilUK.html

【一例(写真)】http://irish.cocolog-nifty.com/flute_concertina/2016/09/irish-flute-vin.html

・フルート奏者の豊田さんがお勧めしているメーカーで、取り扱ってもいるようです。

・デルリン製フルートも作っています。

・デルリン製のD管(Rudall & Roseモデル)を吹いたことがありますが、細身で持ちやすく、作りも丁寧で、デルリン製にしては吹きやすいと思いました。

・日本で吹いている人は多いと思います。

Francois Baubet(アイルランド)

【ホームページ】http://www.francoisbaubet.com/

【一例(写真)】http://irish.cocolog-nifty.com/flute_concertina/2013/04/irish-flute-fra.html

・以前、デルリン製のキーレスのD管を持っていました。デルリン製にしては吹きやすかったと思います。

・木製フルートの方がメインだと思います。

・評判はそこそこ良いと思います。

Stephane Morvan(フランス)

【ホームページ】http://morvanflutes.wix.com/stephane-morvan

・評価が非常に高いですが、吹きにくいと感じている方もいらっしゃいます。

Steffen Gabriel(ドイツ)

【ホームページ】http://gabrielflutes.com/?cid=6&lang=en

【一例(写真)】http://irish.cocolog-nifty.com/flute_concertina/2013/08/irish-flute-ste.html

・以前、キーレスのD管を持っていました。

・私はうまく吹きこなせませんでしたが、いいフルートだと仰っている方もいらっしゃいます。

・フルート奏者としても活躍しています。とてもいい演奏をします。

Pol Jezequel(フランス)~H29.1追記

【ホームページ】http://woodenflutepoljez.blogspot.jp/

・Ciaran Somersが吹いていたり、Kevin Crawfordも一時期吹いていたようで、評価が高いメーカーです。

・日本でも評価が高くなってきており、吹いている人が増えてきました。

・キーの形状が刀(ナイフ)みたいで、特徴的です。

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<プラスチック製(デルリン)フルートが有名なメーカー>

Forbes_2 Somers_2

Desi Seery(アイルランド)

【ホームページ】http://www.worldtrad.org/Seery/

・評判は良いと思います。

・木製フルートも製作していると思います。

・日本でも何人か吹いていると思います。

Rob Forbes(アメリカ)

【ホームページ】http://www.forbesflutes.com/index.html

【一例(写真)】http://irish.cocolog-nifty.com/flute_concertina/2015/01/irish-flute-rob.html

・以前、キーレスのD管を持っていました。

・比較的息量が必要なパワフルな楽器だと思います。

・チューニング・スライドには独自のシステムを採用しています。

・評判は良いと思います。

Garry Somers(ブラジル)

【ホームページ】http://www.somers-flutes.com/index.php

【一例(写真)】http://irish.cocolog-nifty.com/flute_concertina/2012/04/irish-flute-gar.html

・以前、キーレスのD管を持っていました。

・評判は良いと思いますが、私は音程をとるのに苦労しました。

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<プラスチック製(デルリン以外)フルートが有名なメーカー>

Tony Dixon(イギリス)

【ホームページ】http://www.tonydixonmusic.co.uk/index.html

・入門用として定番のメーカーです。

・日本では、アーリー・ミュージックで取扱いがあります。

・日本で吹いている人は多いと思います。

Walt Sweet(アメリカ)

【ホームページ】http://wdsweetflutes.com/

【一例(写真)】http://irish.cocolog-nifty.com/flute_concertina/2015/07/irish-flute-sha.html

・ポリマー製の「シャノン(Shannon)」が有名で、評判がいいようです。

・「シャノン」を吹いたことがありますが、値段の割には品質が良いと思います。

・木製フルートも作っているようです。

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<参考ページ>

まだまだ他にも沢山メーカーがあります。次のページをご参考にして下さい。

A Guide to the Irish Flute

http://www.irishfluteguide.info/makers/

Chiff & Fipple Wooden Flute Makers List

https://sites.google.com/site/cfwoodenflutemakerslist/

また、中古楽器の相場を大まかに把握するには、次のページが参考になるかと思います。

Irish Flute Store

http://www.irishflutestore.com/

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<アンティーク・フルートについて>

アンティーク楽器もメーカーが沢山ありますが、私の知識が少ないので、上記で製作者(メーカー)としてご紹介したTerry McGee氏のページを参考にして下さい。

http://www.mcgee-flutes.com/

また、日本語では、フルート奏者のhataoさんのページが参考になると思います。

http://irishflute.info/irishflute/

アンティーク楽器は、音程がとりにくいことが多いのと、パッド交換等が必要になる場合が多いことから、1本目のフルートとして購入するのはお勧めしません。ただ、歴史があるだけに、見た目も音色も味わい深いので、何年後かに2本目として購入するのも悪くないと思います。

ちなみに、私が購入したことがあるメーカーは、Hawkes & Son(Eb管)と William Pond(D管)です。

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<修理について>

コンサーティーナと違って、国内に、対応できる修理屋さんがそこそこあるかと思います。

私がこれまでにお世話になった修理屋さんは、東京の「テオバルト」と大阪の「管楽器修理センター」になります。

テオバルト」は、フルート専門店だけに木製フルートに対する知識がしっかりしていて、作業も丁寧なので、安心して任せられます。但し、混み具合によっては修理に日数がかかるかもしれませんし、修理費もそれなりにかかると思います。私は、アンティーク・フルートのクラック補修、パッド交換、コルク交換等をお願いしたことがあります。Sam Murrayの音孔の開け直しも、ここにお願いしました。

管楽器修理センター」は、金管も含めて、管楽器全般に対する知識が豊富なのですが、木製フルートについてはそれほど詳しくないと思います。キー付きフルートのパッド交換をお願いしたのですが、作業は丁寧で迅速でした。修理費も思ったより安かったです。

また、「ケルトの笛屋さん」でも修理の取次ぎを行っているようです。

http://celtnofue.com/a-repair.html

他にも対応できる修理屋さんはあると思いますので、他の奏者(プレーヤー)の方にも訊いてみるといいかと思います。

私は、コンサーティーナの修理はよくするのですが、フルートの修理には未だ手を出しておりません…現在、Hammy Hamiltonさんの「The Irish Flute Player's Handbook」を読んで勉強中です。

アングロ・コンサーティーナのメーカー

コンサーティーナについて、年に数回くらい、お勧めのメーカー等を尋ねられます。いつも、場当たり的に回答している気がするので、ちょっとまとめてみました。

まずは大前提として、アイルランド音楽をやろうとする方は、「イングリッシュ・コンサーティーナ」ではなく「アングロ・コンサーティーナ」を購入して下さい。また、できる限り「30キー(ボタン)」にして下さい。

<入門モデル>

Rochelle2 Rochelle10 Rochelle9 Rochelle13

「コンサーティーナとはどんなものか、ちょっとやってみたいなぁ~」という方は、まずこのクラスの楽器を買うことになるでしょう。

アイルランド音楽をやろうとしている方は、このクラスの楽器であっても、20キーではなく30キーの楽器を買うことをお勧めいたします。

コンサーティーナにはまった方は、程なく(数ヶ月ぐらいで?)、「中位モデル」の楽器にグレード・アップしたくなることでしょう!

1 Rochelle(Concertina Connection)(オランダ→アメリカ)

【リード】アコーディオン・リード

【ホームページ】http://www.concertinaconnection.com/rochelle%20anglo.htm

【一例(写真)】http://irish.cocolog-nifty.com/flute_concertina/2011/04/anglo-concertin.html

・弾いたことがあります。

・入門レベルにしては、低音のレスポンスが良いです。

・リールを弾くのはしんどいと思いますが、弾ける人はいます(私は無理…)。

・楽器のサイズが大きいのが難点でしょうか…

2 Gremlin(Bastari/Stagi)

【リード】アコーディオン・リード

【ホームページ(日本の楽器店)】

http://moridaira.jp/stagi/anglo-chromatic-stagi

http://shop.taniguchi-gakki.jp/products/list.php?category_id=43

・かみさんも最初はこの楽器でした。私も最初はこの楽器をかみさんから借りました。

・楽器のレスポンスは良くありません。

・リールを弾くのはしんどいと思いますが、弾ける人はいます。

・日本の楽器店で売っている唯一のコンサーティーナ(だと思います)。

3 Hohner(ドイツ)

【リード】アコーディオン・リード

・楽器のレスポンスは良くないと思います。

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中位モデル>

Edgley_concertina_2 2 11 Lachenal_concertina_1

セッション(ライブも?)で演奏するには、このクラスの楽器以上でないと、ちょっとしんどいと思います。

このクラスは、「アコーディオン・リード」の楽器と「コンサーティーナ・リード」の楽器が混在しています。

アイルランド音楽をやっている方から、「このクラスの楽器であればどのメーカーが良いでしょうか?」とよくご質問を受けます。その時には、「アコーディオン・リード」の音が気にならないようでしたら、価格が少し高めになりますが、Edgley(又はClover)をお勧めしています。楽器のレスポンスが非常によく、特に、リールを弾くときのストレスが軽減されると思います。

このクラスの「コンサーティーナ・リード」の楽器は、EdgleyCloverに比べるとレスポンスが遅いです。一方で、コンサーティーナらしい音がして、個人的には弾いていて気持ちがいいです。特に、ゆっくりとした曲を弾いている時にそう感じます。

1 Norman(イギリス)

【リード】アコーディオン・リード

【ホームページ】http://www.acnorman.co.uk/

【一例(写真)】http://irish.cocolog-nifty.com/flute_concertina/2011/02/anglo-concert-3.html

・弾いたことがあります。

・楽器のレスポンスは、そこそこです。

2 Marcus(イギリス)

【リード】アコーディオン・リード

【ホームページ】http://www.marcusmusic.co.uk/concertinas.html

・弾いたことがあると思うのですが、記憶が曖昧です…

3 The Irish Concertina Company(アイルランド)

【リード】アコーディオン・リード

【ホームページ】http://www.theirishconcertinacompany.com/

・最近のメーカーでしょうか…

4 Harry Geuns(ベルギー)

【リード】アコーディオン・リード

【ホームページ】http://bandoneon-maker.com/concertinas/

・昔はWakkerと共同で製作していました。その頃の楽器を少しだけ弾いたことがありますが、なかなか反応は良かったと思います。

5 Morse(Button Box)(アメリカ)

【リード】アコーディオン・リード

【ホームページ】http://www.buttonbox.com/morse-ceili.html

【一例(写真)】http://irish.cocolog-nifty.com/flute_concertina/2016/09/anglo-concertin.html

・弾いたことがあります。ネット上でも評判は良いです。

・有名なアコーディオン屋さんでもあり、信頼できるメーカーだと思います。

・重量がとても軽く、ボタンも押しやすいので、弾きやすいと思います。

・レスポンスは、気持ち7のEdgleyの方が良いと思います。

6 Tedrow(Homewood Music)(アメリカ)

【リード】アコーディオン・リード

【ホームページ】http://hmi.homewood.net/concertinas/

・評判は良いです。一度弾いてみたいメーカーです。

7 Edgley(カナダ)

【リード】アコーディオン・リード

【ホームページ】http://www.concertinas.ca/hybrids.html

【一例(写真)】http://irish.cocolog-nifty.com/flute_concertina/2011/05/anglo-concertin.html

・弾いたことがあります。

・日本でこのメーカーの楽器を弾いている人は多いと思います。

・楽器のレスポンスが素晴らしいです(「上位モデル」並み)。

・作りがとてもしっかりしています。その分、少しだけ重いかな…

・昔の楽器は音色が少しきつかったですが、現在では大分改善されています。

・「中位モデル」で一番お勧めできる楽器です。

8 Clover(Concertina Connection)(オランダ→アメリカ)

【リード】アコーディオン・リード

【ホームページ】http://www.concertinaconnection.com/clover%20anglo.htm

【一例(写真)】http://irish.cocolog-nifty.com/flute_concertina/2012/12/anglo-concertin.html

・弾いたことがあります。キットで購入して組み立てました。

・中位モデルにしては、とてもレスポンスの良い楽器です。

・この楽器も、私のお勧めです。

9 A P James

【リード】アコーディオン・リード

【ホームページ】http://www.apjmusic.co.uk/

・弾いたことはありませんが、なかなか良さそうです。

・国内では、GLEN MUSICさんを通じて注文できるようです。

10 Connor(イギリス)

【リード】コンサーティーナ・リード

・少しだけ弾いたことがあります。

・Barleycorn Concertinas (Chris Algar)と協同して製作しているモデルです。

・アンティーク楽器のリードを使用しています。

・「上位モデル」のConnorよりはレスポンスが劣ると思います。

11 Phoenix(アメリカ)

【リード】コンサーティーナ・リード

【ホームページ】http://www.concertinaconnection.com/wakker%20phoenix.htm

・少しだけ弾いたことがあります。

Concertina ConnectionがBarleycorn Concertinas (Chris Algar)と協同して製作しているモデルです。

・「上位モデル」並みとはいきませんが、なかなかレスポンスの良い楽器です。

12 Crabb(戦後)(アンティーク)

【リード】コンサーティーナ・リード

【一例(写真)】http://irish.cocolog-nifty.com/flute_concertina/2015/05/anglo-concertin.html

・弾いたことがあります。

・楽器のレスポンスはLachenalに近いと思います。

・「上位モデル」に挙げた戦前のCrabbよりは品質が劣ると思います。

13 Wheatstone(戦後)(アンティーク)

【リード】コンサーティーナ・リード(但し、伝統的な形状とは異なる楽器もある…)

・「上位モデル」に挙げた戦前のWheatstoneよりも品質が劣ると言われております。

・楽器によって、リードやリード・シューの材質や形状が違うので、品質にばらつきがあると思います。

・よく中古で出回っており、比較的低価格です。

・評判は、あまり良くありません。ただ、昔、1台だけ弾かせていただいたことがあるのですが、その楽器は反応がなかなか良かったです。

14 Lachenal(アンティーク)

【リード】コンサーティーナ・リード

【一例(写真)】http://irish.cocolog-nifty.com/flute_concertina/2011/02/anglo-concertin.html

・弾いたことがあります。

・世界的に数多くの楽器が出回っており、日本でも弾いている人が多いと思います。

・エンドのデザインが単純な楽器は品質が低い傾向があるようです。

・楽器のレスポンスはそこそこですが、個人的には音色が好きです。

・Lachenalについては、別途、記事を書いておりますのでご参照下さい。

 ⇒ http://irish.cocolog-nifty.com/blog/2015/12/lachenal-b485.html

15 Jones(アンティーク)

【リード】コンサーティーナ・リード

・品質はLachenalに近いようです。

・音が柔らかいとの評判ですので、音量は小さめかもしれません。

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<上位モデル>

Dipper_1 Suttner_concertina_1 Wakker_concertina_1 Jeffries_concertina_1

中位モデルでも、十分一生モノだと思いますが、アイルランド音楽のセッションにはまっていくと、やはりこのクラスの楽器が欲しくなると思います。

アイルランド音楽の名前の知れたコンサーティーナ奏者は、凡そこのクラスの楽器を使用していると思います。

このクラスは、すべて「コンサーティーナ・リード」の楽器で、製作に手間がかかるので、どうしても高額になってしまいます。

新品の楽器の場合、メーカーにもよりますが、レスポンスの良い楽器は注文してから何年も待つことになると思います。

アンティークの楽器の場合、同じメーカーでも楽器の当たり外れがあるので注意が必要です。また、高額になるので、楽器の状況によっては返品することも必要かもしれませんね。

1 Dipper(イギリス)

【リード】コンサーティーナ・リード

【(息子さんの)ホームページ】http://johndipper.co.uk/

【一例(写真)】http://irish.cocolog-nifty.com/flute_concertina/2012/12/anglo-concert-1.html

・弾いたことがあります。

・楽器のレスポンスが非常に素晴らしいです。他の上位モデルと比べても別格です。

・新規注文を受け付けているか不明です。

・たまに中古品が売りに出ていますが、やはり高いです。

・音色については、かみさんも私もアンティークのJeffriesの方が好みです。

2 Connor(イギリス)

【リード】コンサーティーナ・リード

・少し弾いたことがあります。

・製作された時期によって、リードの品質が異なるようなので、購入の際には注意が必要です。(最近製作された楽器は、リードの品質があまりよくなさそう…)

3 Wakker(Concertina Connection)(オランダ→アメリカ)

【リード】コンサーティーナ・リード

【ホームページ】http://www.wakker-concertinas.com/anglo%20overview.htm

【一例(写真)】http://irish.cocolog-nifty.com/flute_concertina/2011/02/anglo-concert-4.html

・弾いたことがあります。

・楽器のレスポンスが良く、特に低音のレスポンスが良いです。

・他のメーカーに比べて、外観の仕上げが素晴らしいです(丁寧で美しいです)。

4 Carroll(アメリカ)

【リード】コンサーティーナ・リード

【ホームページ】http://www.carrollconcertinas.com/index.html

・比較的最近できたメーカーです。

・評判が良いので、一度弾いてみたい楽器の一つです。

5 Edgley(カナダ)

【リード】コンサーティーナ・リード(但し、伝統的な形状とは異なる)

【ホームページ】http://www.concertinas.ca/heritage.html

【一例(写真)】http://irish.cocolog-nifty.com/flute_concertina/2015/09/anglo-concertin.html

・弾いたことがあります。

・日本にも何台か入ってきていると思います。

Edgley氏がコンサーティーナ・リードの楽器を作り始めたのは、比較的最近です。

・リードはリード・フレームに「リベット」で留められています(通常は「クランプ」で留める)。

DipperJeffriesと比べると弾き心地が劣りますが、Suttnerと同レベル程度の良い楽器だと思います。

Suttnerとの比較では、Suttnerの方が少し音色が明るいと思います。また、Edgleyの方が低音のレスポンスが良いですが、その分音量が控え目だと思います。

・エンド・フレームの幅がちょっと広め(厚め)ですが、慣れれば気にならないと思います。

6 Suttner(ドイツ)

【リード】コンサーティーナ・リード

【ホームページ】http://www.suttnerconcertinas.com/index.html

【一例(写真)】http://irish.cocolog-nifty.com/flute_concertina/2011/02/anglo-concert-5.html

・弾いたことがあります。

・高音のレスポンスはかなり良いです。低音のレスポンスが今一つでした。

・高音の音色は華やかで存在感があり、アイルランド音楽に適していると思います。

・優しく「そっと」弾くというよりは、力を込めて「がしがし」弾く楽器だと思います。

・アイルランドでも弾いている人が多いと思います。

7 Kensington(アメリカ)

【リード】コンサーティーナ・リード(但し、伝統的な形状とは多少異なります)

【ホームページ】http://www.kensingtonconcertinas.com/

・評判からすると、コスト・パフォーマンスは高そうです。

8 Chris Ghent(オーストラリア)

【リード】コンサーティーナ・リード

【ホームページ】http://concertina.com.au/index.html

9 Thomas Concertinas(アメリカ)

【リード】コンサーティーナ・リード

【ホームページ】http://www.thomasconcertinas.com/

・最近のメーカーだと思います。

10 Wheatstone(イギリス)

【リード】コンサーティーナ・リード

【ホームページ】http://www.wheatstone.co.uk/wheatstone/concertinas/anglo.htm

・かなり良さそうですが、最近はあまり評判を聞きません…

11 Jose Claro(アイルランド)

【リード】コンサーティーナ・リード

【関連ページ】http://www.concertina.net/forums/index.php?showtopic=17607

・最近、Custy'sでも取り扱いがあるようです。

・受注に応じて特殊な仕様でも作るようです。

12 7Mount Concertinas(ドイツ)

【リード】コンサーティーナ・リード(但し、伝統的な形状とは異なるようです)

【ホームページ】http://sevenmount.de/

13 Kookaburra Concertinas(Richard Evans)(オーストラリア)

【リード】コンサーティーナ・リード

【関連ページ】http://www.d-and-d.com/SUB/Kookaburra/Kookaburra.html

14 Jeffries(アンティーク)

【リード】コンサーティーナ・リード

【一例(写真)】http://irish.cocolog-nifty.com/flute_concertina/2012/04/anglo-concertin.html

・弾いたことがあります。

・いろいろな時期のものがあります(エンドのマークを見て判断します)。

 詳細 ⇒ http://irish.cocolog-nifty.com/blog/2015/10/post.html

・同時期の楽器でも当たり外れがあるようです。

・当たりの楽器は、レスポンスも音色も素晴らしいです。

15 Crabb(戦前)(アンティーク)

【リード】コンサーティーナ・リード

【一例(写真)】http://irish.cocolog-nifty.com/flute_concertina/2011/02/anglo-concert-1.html

・弾いたことがあります。

Jeffries以上に品質にばらつきがあるようです。

・一般的にはJeffriesより品質が劣ると言われているようですが、良いJeffriesに匹敵するものもあります。

16 Shakespeare(アンティーク)

【リード】コンサーティーナ・リード

Crabbに近い品質のようです。

17 Wheatstone(戦前)(アンティーク)

【リード】コンサーティーナ・リード

【一例(写真)】http://irish.cocolog-nifty.com/flute_concertina/2011/02/anglo-concert-2.html

・弾いたことがあります。

・楽器のレスポンスは、「上位モデル」としてはそれほど良くないでしょうか…

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<更に詳しく調べたい方>

Chris Timsonさんの文章をT.Yagiさんが訳されているページが非常に参考になりますので、ぜひご覧ください!

http://concertinafaqjp.appspot.com/conc-mak.html#id2

また、コンサーティーナの相場感を大きく掴むには、Button Boxのこのページが役に立ちます(少し高めの時もありますが…)。

http://www.buttonbox.com/concertinas-in-stock.html#anglo

アンティーク楽器の入手ルートはいろいろとありますが、私達は大抵、Chris Algar氏(Barleycorn Concertinas)にお世話になっています。

http://concertina.co.uk/Anglo-Concertinas.htm

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<修理について>

Bush11 Edgley_actions Reed_1 Tuning_bellows1

コンサーティーナに不具合が生じた場合、基本的には自分で修理をすることになります。

「入門レベル」の楽器を日本の楽器店で購入された方は、そのお店が修理対応してくれるかもしれません。

また、「アコーディオン・リード」の楽器であれば、もしかしたら、対応してくれるアコーディオンの修理屋さんがあるかもしれません。

「コンサーティーナ・リード」の楽器は、日本で対応してくれそうな修理屋さんは、名古屋市の「モンテ アコーディオン」さんぐらいしか知りません(私はお願いしたことはないのですが…)。お店のブログに修理の様子が少し載っています。

http://accordion.asablo.jp/blog/2009/11/07/4705001

私自身、所有しているコンサーティーナの修理をよくするのですが、「アコーディオン・リード」の楽器の修理よりも、「コンサーティーナ・リード」の楽器の修理の方が慣れています。チューニングも、時々ですがやっております。

アコーディオン・リード

Tuning_l_1 Tuning_l_2 Tuning_r_1 Tuning_r_3

コンサーティーナ・リード

Reed1 Before_2 Repair3 Spare_reeds1

修理部品(パーツ)は、大抵はイギリスのConcertina Sparesで購入しています。

Parts1

また、修理の仕方は、David D. Elliott氏の「The Concertina Maintenance Manual」を参考にしています。

コンサーティーナの修理は手間がかかりますが、やってみると結構面白いです。不具合が発生した時に勇気を持ってエンドを開けてみると、意外と世界が広がるかもしれませんよ!

※万一、コンサーティーナの不具合等で困った状況になった場合には、メールやTwitterでご連絡いただければ、多少は助言等ができるかと思います。会社勤めなので、仕事が忙しい時は返信が遅くなることもございますが、その際はご容赦下さい。

コンサーティーナを修理(1951年製 Crabb)~その2

eBayで購入して修理をした1951年製のCrabbですが、少し「パッド」が劣化しているようでした。

問題なく弾けるのですが、閉じているパッドから微かに空気が洩れているようなので、せっかくですからパッドの全交換をしてみました。

Pad1 Pad2

左の写真:(左手側)半分だけパッドを交換したところ

右の写真:(左手側)全てのパッドを交換し終えたところ

パッド全交換により、ほぼ空気漏れは無くなったと思います。

少しですが、弾きやすくなりました!

コンサーティーナを修理(1951年製 Crabb)

第二次世界大戦後の時代(1950、1960年代)のコンサーティーナでは、Wheatstone製が沢山出回っておりますが、この時代のWheatstoneはリードの形が独特で調整が難しそうなので、まだ手を出せずにおります…

先月、eBayを見ていたら、珍しくこの年代のCrabbが出ていました。Crabbは、この年代でも一般的なコンサーティーナ・リードを使っていたことを思い出し、値段もそこそこだったので、思い切って購入してみました。(円安で、ちょっと辛かったですが…)

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1900年頃のCrabbは、Jeffriesに匹敵するハイエンドの楽器を製作しておりました。1950年代のこのCrabbはどうかなぁ…と思っていたのですが、やはり値段相応の品質でした。以前弾いていたLachenalに近いものがあるかなぁ…と思いました。

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この楽器も、ご多分に洩れず、いくつか反応の悪い音がありましたので、久しぶりに、本格的(?)に修理をしてみました。

1 空気漏れの解消(リード部屋の密閉化)

各リードは、2枚1組(押し引き)で、一つの小部屋(区切られた空間)に収まっているのですが、この小部屋に隙間があると、そこから空気が逃げてしまい、リードの反応が悪くなります。

ということで、今回は、フェルト(赤)でその隙間を埋めてみました。この処置をすると、大分リードの反応が良くなります。

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2 リードの反りの調整

リードの微妙な反り具合によって、反応や音量が変わってきます。また、高い音のリードと低い音のリードでは、反り具合が微妙に違ってきます。

Tuning Bellowsを使いながら、経験と勘で反りを調整していきます。反応が大幅に改善することは少ないですが、少しでも弾きやすい楽器にする為には必要な作業ですので、頑張りどころです。

3 チューニング

音程の大きな狂いから小さな狂いまで、計14枚のリードを、やすりで削ってチューニングしました。コンサーティーナは、このチューニング作業がとっても骨が折れます。沢山のリードのチューニングは久し振りだったのですが、何とか約半日で終えることができました。

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4 ハンドストラップの交換

オリジナルのものが、経年劣化で屑がボロボロと落ちるので、家にある予備のものと交換しました。新品なので、まだ少し固いですが、弾いているうちに柔らかくなってくると思います。

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楽器の状態を確認した時は、「1ヶ月くらいかけてぼちぼちと直そうかなぁ…」と思っていたのですが、ゴールデンウィークのお陰で2日間で終了しました。毎回毎回、修理は疲れますが、それ以上に楽しめます。達成感もあります。

この楽器も、しばらく弾いて楽しんだら、多分また売りに出すと思いますので、その時はよろしくお願いいたします。
m(_ _)m

読みました(洋書/ノンフィクション) ~ TOP DOG

3月の紀伊國屋 梅田本店「洋書大バーゲン」で見つけて購入した本です。昨年読んで興味深かった"Nurture Shock"の著者、Po Bronson & Ashley Merrymanの2013年の著作です。

タイトルの"TOP DOG"とは「勝者」「リーダー」といった意味だと思いますが、「勝者」になる人の特性について、様々な観点から考察している本だと思います。

各人が能力・創造性を最大限発揮するためには、全体としては、競争することが効果的であるとした上で、どのように競争するのが良いのか等について、実験や生理学の知見(各種ホルモンの役割)等に基づき述べられています。(但し、競争させることによって、能力が発揮できなくなってしまう人もいるので、注意が必要!)

・能力差が大きい人を競わせると、能力の低い人が、勝つ可能性が見えなくて能力を発揮できなくなるので、能力が拮抗している人を競わせる方が効果的である。 

・あまりに沢山の人の中で競わせると、自分が勝つ可能性が見えなくて能力を発揮できなくなるので、少数で競わせる方が効果的である。

・競争においては、一般的には、落ち着いた(心が平静な)状態が一番能力を発揮できると考えられているが、実際には、ある程度プレッシャー(ストレス)があった方が、より能力を発揮できる人も沢山いる。重要なのは、各人にはそれぞれ、能力を発揮するのに最適なプレッシャーのレベルがあるということである。プレッシャーには利点もあることを理解して、プレッシャーを無闇に恐れずに、競争に望むことが大切である。

・プレッシャーに弱い人でも、プレッシャーのかかった状況を何度も経験し、慣れることにより、プレッシャーの下でも素晴らしい能力を発揮できるようになる。

・男性の場合は、ある程度外からプレッシャーをかけた方が、競争において能力をより発揮できることが多い。一方、女性の場合は、外部からプレッシャーをかけなくても、既に相当程度のプレッシャーを感じていることが多いので、落ち着かせて、冷静に考えさせることの方が大事である。

・男子の場合は、自分の実力以上の学校に入ると、能力が劣っていると認めたくない為、他の人に訊いたりすることができず、更に落ちこぼれてしまう傾向がある。一方、女子の場合は、自分の実力以上の学校に入っても、比較的他の人に訊いたりすることに抵抗がないため、能力の高い周りの人に引っ張られて、自分の能力も向上する傾向がある。

・下の子は、家の中で(自分よりも能力の高い)上の子と争うことに慣れているので、家の外に出た時に、プレッシャーに負けずに積極的に競争できることが多い。

・小さい時に、怪獣ごっこや、枕投げや、追いかけっこ等の「ばか騒ぎ」を沢山経験しておいた方が、将来、プレッシャーのある環境でもうまく対処できるようになるようだ。特に、そういう「ばか騒ぎ」をする機会の少ない女の子にとっては、大きな意味をもつだろう。

・プレッシャーのかかる状況では、「失敗しないように…」と思って勝負をすると、かえって更なる失敗を招くことになるので、気持ちを切り替えて「勝とう!」と思って勝負しなくてはならない。競争を「脅威」ではなく「チャレンジ(能力を発揮する機会)」と捉え直す必要がある。

・「自分は素晴らしい!」というポジティブな考え方が、必ずしも競争に勝つことにつながる訳ではなく、むしろ、自分の失敗を厳しく反省する人の方が競争に勝つ傾向がある。反省する際には、失敗を嘆くだけでなく、何が自分に足りなかったのかを考え、次の機会に生かすことが重要である。

・「怒り」は、否定的に捉えられがちであるが、その「怒り」をコントロールできれば、競争に打ち勝つ原動力となる。

・各人の能力がより発揮される「チーム」もあれば、各人の能力が発揮されなくなってしまう「チーム」もある。各人の能力がより発揮される、競争力のある「チーム」を作る為には、メンバー数を絞って、お互いを信頼できる環境を作る必要があるが、それは「チーム」が結成された初期の段階でほぼ決まってしまう。また、各メンバーの役割分担、上下関係を明確にすることが効果的な場合も多い。

・我々は、勝ち負け(成功失敗)を繰り返しながら成長していく。また、長い人生において、反射的にすべての競争に参加していてはエネルギーが枯渇してしまうので、賢く競争する場面を選んだ方がいい。

「競争」というと、反射的に「弱者切り捨て」「利己的」といったネガティブなイメージを持ってしまいがちですが、我々が能力・創造性を伸ばす為には欠かせないという、ポジティブな面があることを改めて認識させられました。何事もバランスが大事なのだと思います。

本書も、前作の"Nurture Shock"同様、少しまとまりがない感じは否めませんが、いろいろと気付かされる箇所が多く、最後まで興味深く読むことができました。所々(ホルモンの役割について述べた箇所など)、読むのに骨が折れる箇所もありましたが、事例が豊富なので、全般的には読みやすかったです。

邦訳も出ているようですね。↓

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