« 読みました(洋書/読み聞かせ用絵本) ~ The Little Bear Book | トップページ | 読みました(ノンフィクション) ~ 「<刑務所>で盲導犬を育てる」 »

読みました(洋書/ノンフィクション) ~ Just Mercy

アメリカの弁護士(Bryan Stevenson氏)が書いたノンフィクションです。Bryan氏は、EJI(the Equal Justice Initiative)という組織を設立し、仲間と共に、20年以上に亘り、不当に死刑・終身刑に処された人たちを救う取組みをしてきており、本書は、その長年の経験に基づき書かれたものです。

Bryan氏らが救おうとする人たちは、全くの無実だったり、それほど重大な犯罪を犯した訳ではなかったり、精神障がい・知的障がいの故に的確な判断ができなかったり、強く同情すべき事情(非常に貧しい環境で厳しい虐待を受け続けてきた、等)がある子供だったりします。それらの人たちが、捜査当局による強引な捜査、不当な鑑定、被告に有利な証拠の秘匿・隠滅、裁判手続きにおける陪審員の不当なセレクション、被告に対する法的弁護の不足、そして、それらの背景にある根深い人種差別・貧しい人への差別により、不当に死刑・終身刑に処せられてしまいます。更に、刑務所に入所した後も、他の囚人や刑務所職員から厳しい虐待を受け、精神的にも肉体的にも更に病んでしまいます。

本書では、このような実態が、実際のケースを基に丁寧に述べられています。それ故に、書かれている内容は重く、時々、読み進めるのが辛くなる場面がありました。その一方で、心が温まるような場面も沢山ありました。

本書は、米国において、白人以外の人々・貧しい人々に対する偏見・差別が依然として根深く残っていることを、刑事手続きの実態を明らかにすることにより、強く訴えている本だと思いました。書かれているのは米国での話ではありますが、日本でも同様の偏見・差別が存在していないかどうか、耐えず注意していかなければならないと思いました。

洋書の難易度としては、法律用語がそこそこ出てきますが、その点を除けば思ったよりも読みやすかったです。

やはり話の内容が重いので、正直、万人向けのノンフィクションではないと思いますが、個人的には非常に心を揺さぶられましたので、広く読まれて欲しいなぁ…(邦訳も出て欲しいなぁ…)と強く思いました。

« 読みました(洋書/読み聞かせ用絵本) ~ The Little Bear Book | トップページ | 読みました(ノンフィクション) ~ 「<刑務所>で盲導犬を育てる」 »

English Book(洋書)」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 読みました(洋書/読み聞かせ用絵本) ~ The Little Bear Book | トップページ | 読みました(ノンフィクション) ~ 「<刑務所>で盲導犬を育てる」 »

Twitter