『西條剛央さんが洞窟で刀を研ぎ澄ましている』を読んで…
前からずっと読もうと思っていた、「ほぼ日刊イトイ新聞」の記事『西條剛央さんが洞窟で刀を研ぎ澄ましている』を、やっと読みました。
東日本大震災後に「ふんばろう東日本支援プロジェクト」を立ち上げ、代表を務められた西條さんが、学生の頃の話から、専門の「構造構成主義」のことまで、様々なことを面白く(?)語っています。
沢山、共感できる箇所があったので、忘れないように、備忘録的に書いておきました(原文をそのまま引用しています…)。
とてもいい記事だと思いますので、ぜひ一読してみて下さい!
<4日目から>
ですから、僕は
「あ、よけいなこと考えはじめてるな」
と気づいた瞬間に、
そのつど、頭を振って消してました。
<5日目から>
実際、ぼくたちも、マッチポイントでは
「ここから10ポイント取るよ!」
と、選手に声をかけていましたから。
<8日目から>
学問の世界でも
自分の専門分野の方法こそ正しいと
思っている人が少なくないのですが、
本当に「有効な方法」というのは
固定的なものではなく、
「状況と目的に応じて」変わるんです。
<9日目から>
ニーチェは
「真理というものは、その人にとって
ものすごく役立つものの別名である」
という言い方をしました。
つまり、そういう言い方で、ニーチェは
真理を「相対化」したんです。
でも、その人の存在、つまり
「誰もが、一生懸命生きているということ」
自体を認め合うことだったら
どんな対立のうえでも、可能だと思う。
<10日目より>
つまり「よい/わるい」「賛成/反対」
といった価値判断は、
すべて、その人の「関心や目的」に応じて
立ち現れている‥‥と。
そこで、
「その価値判断の根本にある関心は何か?
そして
その関心が生まれたきっかけは、何か?」
と降りて考えていくんです。
言い換えれば
「自分と異なる価値判断をしている人は、
どのようなきっかけから
どのような関心を持って
そのように判断しているのだろう?」
と問いを立ててみる。
<11日目より>
震災以降、人間社会に起こる理不尽は
「9割方、組織の問題」
だと、考えるようになったんです。
組織の機動性が失われているときには
「本体から
スッパリ切り離した部門をつくる」
のも、ひとつの有効な「方法」ですよね。
責任の所在まで含めた、切り離し部隊。
<12日目より>
「どういうプロセスを経て、
どういう条件の下に得た結果なのか」
を明らかにすることで
他者が批判的に「吟味」したり、
別の方法を「提案」したりできるようになります。
科学とは、そうやって発展してきましたし、
それこそ、
科学的態度にとって、大事なことだと思います。
<13日目より>
そう、繰り返しになってしまいますが
信念対立を解消するためには、
「その人固有の物語」を理解し合うことが
非常に重要なことなので。
<15日目より>
だから今、けっこう時間を割いているのは
英語圏で勝負するためのスキルを磨くこと。
それは「ふんばろう」をやっているときも
組織をマネジメントする際に
いちばん、核心的なことだったんです。
「人間は、みんな、例外なく肯定されたい」
ということは。
他の人と比べて自分が劣っていることばかり
考えていても、
何にもいいことありゃしないわけですから。
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