読みました ~ 「どうせなら、楽しく生きよう」
いつも参考にさせていただいているブログ「洋書ファンクラブ」の渡辺由佳里さんの新しい本です。当初は電子書籍のみの出版だったのですが、この度、紙媒体でも出版されることになったので、早速読んでみました。
渡辺さんご自身の過去の辛い経験と、そこから、今のように前向きに生きられるようになるまでの過程を振り返った上で、一度しかない人生をよりよく生きるために、
・努力とは楽しいものであり、そうあるべき。苦しいとしたら、どこかがまちがっている。
・あなたの人生なのだから、やりたいことをやってもいいよ!
・「楽しむこと」を自分に許そう!
と、本書を手にとった者を、力強く、優しく後押ししています。
渡辺さんは、いつもブログやTwitterで前向きな発言をされており、非常に共感することが多いのですが、過去にそのような辛い経験をされているとは思いもしませんでした。もしかしたら、そのような辛い経験からなんとか回復できたからこそ、今のような「力強い」発言ができるのかもしれませんね。
本書には、渡辺さんご自身の経験の他にも、有名な方、渡辺さんの身近な方のエピソードが散りばめられており、最後まで興味深く読むことができました。
また、渡辺さんは元々医療関係者であり、且つ、ものすごい量の本を分野を問わず読まれているので、本書に書かれていることを支持するような様々な医学的な(心理学上の、脳医学上の…)実験結果や調査結果をご存じのはずなのですが、本書では、あえてそのようなデータは排して、簡潔な、誰でも手に取りやすい本を創ろうとしているように感じました。
内容的にはやはり、(シェリル・サンドバーグの『リーン・イン』 のように )女性であるからこその辛い経験(家族、友人、会社等からのステレオ・タイプの押付け等)が語られている箇所が多いので、女性の方がより共感し、勇気づけられる本だと思います。
が、男性である私も、共感し、勇気づけられる箇所が沢山ありました。
例えば、
・今日、考え方や生き方を変えても、明日からいきなり楽しくなるわけでもありません。
・種をまいてから果実が実るまでには何年もかかる…
という箇所には、自分が性急に成果・結果を求めがちなことに気づかされ、
・目標を達成することではなく、そこに向かう過程に意義があるのであり、それこそが報酬だ。
という箇所からは、「これからは意図的に「過程」を楽しむように心がけよう」と思いました。また、
・他人を褒めるのに慣れると、自分を褒めることも簡単になる。
・多くの人は、成功や幸福をたったひとつのことに集中させてしまいがちです。「これさえうまくいけば」とひとつにかけてしまうので、失敗したときの打撃が大きいのです。
・失敗や挫折も、練習を積めばうまくなるものなのです。
・実際に行動してみれば、思いがけない幸運にぶつかるチャンスも増えるものです。
という箇所は、普段あまり意識できていないだけに、「なるほど、そうだなぁ…」と共感できました。そして、
・スポーツであれ、芸術であれ、仕事であれ、学問であれ、上達し、結果を出すことへの近道は「夢中になること」なのです。
ということで、「やはり、努力の「過程」を楽しめることをやっていきたいなぁ…」と改めて思いました。
最後に、本書でとりあげられている本、『NurtureShock』(邦訳『間違いだらけの子育て』)と『Play』(邦訳『遊びスイッチ、オン』)はなかなか良い本ですので、本書と併せてお勧めいたします!
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