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読みました(洋書/教育) ~ How Children Succeed

渡辺由佳里さんの「ジャンル別 洋書ベスト500」に載っているのを見て、興味深そうなので読んでみました。

本書では、満足のいく、充実した、良い人生を送る為には、記憶力、理解力、読解力、表現力等の認識能力(Cognitive skills)も大切だが、自己抑制力、粘り強さ、熱意、好奇心といった認識能力以外の能力(Noncognitive skills)の方がより大切である、ということが述べられています。

大切にすべき Noncognitive skills として、具体的には次のような項目が挙げられています。

"Seligman and Peterson's seven character"

1. grit
2. self-control
3. zest
4. social intelligence
5. gratitude
6. optimism
7. curiosity

"Nelson's five leadership abilities"

1. resourcefulness
2. resilience
3. ambition
4. professionalism
5. integrity

特に、経済的に厳しい状況におかれている(貧しい家庭の)子供たちは、親などから必要な安心感を提供してもらえないことが多く、度重なる不運な出来事により心理的にダメージを受け続けてきた結果、この大切な Noncognitive skills を身につけることができず、そのことが貧困を抜け出す際の大きな障害になっているとのことです。

従って、このような子供たちに対しては、従来からの Cognitive skills を鍛える取組みだけではなく、Noncognitive skills を鍛えることに、より焦点を当てて取組む必要があると主張しています。

そして、このような Noncognitive skills を鍛えるためには…

特に、小さな子供に対しては、常日頃から様々なことを安心して話し合えるような関係を築き、子供が不運な出来事により心理的ダメージを受けた場合には、しっかり受け止め、ダメージから回復できるようサポートする。

子供が大きくなってきたら、Noncognitive skills の重要性・大切さを認識させ、今現在どのスキルが足りていないのかを明確にし、その足りないスキルを身につけさせるよう取組む。その為には、失敗(うまくいかない経験)をさせ、そこから学ぶという体験を沢山させる。

ということが大切なようです。

アメリカにおいては、経済的に厳しい状況におかれている子供たちの Noncognitive skills を鍛える取組みについては、 "KIPP middle schools" "OneGoal program" のような効果的な取組み事例が数多く出てきているようで、今後は、より大きな規模で(全国的に)実践していくことが課題になっているようです。

本書は、上記のような内容を、豊富な実例、実験結果、調査結果を交えて述べており、飽きずに読み通すことができました。たくさんの実例の中で、個人的には、チェスを教えるSpiegel先生と生徒との話が、特に印象に残りました。

本書は、経済的に厳しい状況に置かれた子供たちに対する取組みを中心に書かれておりますが、本書でも少し触れられているように、より恵まれた環境の子供たちについても、Noncognitive skills を鍛えることの大切さ等については、意識する必要があると思いました。

個人的には、2児の親として考えさせられる点が多々あり、非常に興味深く読むことができました。

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