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読みました(洋書/ビジネス) ~ MADE TO STICK - Why some ideas take hold and others come unstuck

エピソードが沢山出てくる講演は、聴いていて眠くならないし、あっという間に時間が過ぎていきますね。一方、要点を書いたレジュメをなぞるような講演は、一生懸命聴こうとしても、ほぼ間違いなく眠くなってしまいますね。

なぜそうなるのか? そのことに簡潔に答えてくれるのが本書だと思います。

自分の「考え」や「メッセージ」を、伝えたい人の脳裏に焼き付ける、記憶に留めてもらうためのポイントを、実例を豊富に用いて説明しているビジネス書です。ポイントとして6つ挙げています。

1 Simple
2 Unexpected
3 Concrete
4 Credible
5 Emotional

6 Stories

'SUCCESs' ですね。それぞれのポイントについて、具体的な詳しい説明がなされているのですが、私は「具体的なエピソードを語ることが一番効果的な方法である。」というふうに理解しました。そのエピソードが上記の6つのポイントをすべて押さえていたら、言うことなしですかね。

また、「考え」や「メッセージ」を伝える際に一番悪さをする奴(villain)として、知識の呪い(?)(Curse of Knowledge)を挙げていたのが印象的でした。ついつい、相手も自分と同じような知識を持っていると勝手に思い込んで、相手にとって理解し難い用語・概念を使って説明してしまうことは、本当によくあることだと思います。「一生懸命話しても相手に伝わらなくてイライラする、そんな時は、この Curse of Knowledge に捕らわれていないか謙虚に反省しなければならないなぁ…」と、読みながら反省しました。この呪いから逃れるためにも上記の6つのポイントは有効で、特に '6 Stories' のポイント「エピソードを語ること」が大いに効果があるようです。

内容的にはなかなか興味深かったのですが、ちょっとだけ読むのに疲れました。震災があって、一時読むのを中断していた影響かもしれませんが…

読みました(洋書/ビジネス) ~ REAL-TIME MARKETING & PR

David Meerman Scottさんの本は2冊目になります。前作の THE NEW RULES OF MARKETING & PR が「予想外に」面白かったので、こちらも読んでみることにしました。今度は、「予想どおり」面白かったです!

前作同様、マーケティング及びPRに関するビジネス書です。本書では、ソーシャルメディアが普及した今日では、リアルタイムで対応していかなければ生き残れないし、逆にリアルタイムで対応することによりチャンスも生まれるということが、豊富な実例を踏まえて分かりやすく書かれています。

ただ、今回は、前作を読んだ時とはちょっと違う感想を持ちました。「本当に、ここまでやらなければいけないのか…」と、ちょっと本書の内容に圧倒されそうになりました。

が、そんな風に感じて読み進めていたところ…

The Mass-Media Aberration

マスメディアは逸脱???

In the twentieth century, business communication became a one-sided conversation: sellers talking at buyers through mass media. But it wasn't always that way.

いつも one-sided conversation という訳ではなかった?

If it turned out to be a rip-off, the vendor could expect to face angry customers next market day - and word of mouth would quickly spread.

確かに、新聞も雑誌もラジオもテレビも発達していなかった時代は……頼れる情報はご近所の感想・意見ですね。口コミが絶大な力を持っていたのかもしれませんね……

Somewhere along the way, consumers lost their voices. They became an audience - listeners not speakers.

「新聞やテレビの声」が絶大な力を持つようになって、「消費者の声」がかき消されていった……

Finally, we have a way to communicate like humans again. As in the premodern town marketplace, communication is once again real, personal, and authentic. Personal opinions matter.

そして再び、ソーシャルメディアの普及によって、口コミが力を持つようになってきた。生産者・売り手と消費者がリアルタイムに「本音で」「誠実に」コミュニケーションする時代が戻ってきた……元に戻るのか……それは今の世の中にとって良いことかもしれないぞ!

と、なんだかうまく、「リアルタイムでの対応を心がけよう!」という積極的な気持ちにさせられてしまいました。

ただ、今度の「口コミ社会」は世界規模な上、スピードもケタ違いに速いので、なかなか手強いかもしれませんね。でも、うまく対応していけば、受ける恩恵も大きいのだと思います。

実は、個人的には、もう既に恩恵を受けているのではないかと思っています。

アイルランド音楽を趣味でやっているのですが、コンサーティーナ (concertina) やアイリッシュ・フルート (Irish flute) といった楽器は、良いものは日本では売っておりません。でも、ソーシャルメディアが発達していたお陰で、海外の楽器製作者の評判(製品の良し悪し、対応の迅速さ、親切さ、等々)を比較的簡単にネットで調べることができ、製作者ともメールで素早くコミュニケーションがとれ、昔では考えられなかったほど短期間で、良い楽器を海外から入手できます。実際に、ここ10年くらいで、イギリス、オランダ、ドイツ、アメリカ、オーストラリアの製作者から良い楽器を購入することが出来ました。世界規模の「口コミ社会」がなければ、とうてい出来なかったことであろうと思います。

リアルタイムの社会は、先が読めないけど、意外と面白いのかも知れませんね…

最後に、ミュージシャンの話(壊れたギター)で始まり、ミュージシャンの話(レイキャビークのギグ)で終わるというのは、見事にやられました。頭の中に、話の内容が鮮明に残ってしまいました…

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